【臨時コラム】北海道でインフルエンザが流行入り|過去10年で最も早い流行・深川市はいま何をすべきか

2026年8月27日、北海道は道内がインフルエンザの流行期に入ったと発表しました。昨年より1か月以上早く、過去10年間で最も早い流行入りです。「インフルエンザは冬の病気」という感覚のままでいると、対策が後手に回ってしまいます。
北海道深川市の深川内科クリニックでは、発熱外来と各種ワクチン接種で地域の感染症対策に取り組んでいます。この記事では、いま北海道と深川周辺で何が起きているのか、そして深川市にお住まいの方が今すぐできる備えを、内科のかかりつけ医の立場から整理してお伝えします。
この記事でわかること
- ・北海道が「過去10年で最も早い流行入り」となった具体的な数字
- ・深川保健所管内と近隣の状況(2026年第34週時点)
- ・なぜ夏から秋にインフルエンザが流行しているのか
- ・いま深川市で優先してやるべき3つの備え
- ・受診の目安と、当院の発熱外来のご案内
- ・よくあるご質問(FAQ)
北海道は「過去10年で最も早い」流行入り
北海道感染症情報センターの発表によると、2026年第34週(8月17日〜8月23日)の北海道全体のインフルエンザ定点あたり報告数は1.12となり、流行入りの目安である「1.00」を超えました。道内30の保健所のうち15か所で流行の水準に達しています。
道内の報告数は、7月下旬から5週連続で増え続けています。
| 週(2026年) | 北海道の定点あたり報告数 |
|---|---|
| 第30週(7月20日〜26日) | 0.14 |
| 第31週(7月27日〜8月2日) | 0.25 |
| 第32週(8月3日〜9日) | 0.34 |
| 第33週(8月10日〜16日) | 0.70 |
| 第34週(8月17日〜23日) | 1.12(流行入り) |
5週間で約8倍という、はっきりとした増加傾向です。全国的にも、第32週の定点あたり報告数は0.52と、前年同週(0.30)・一昨年同週(0.38)を上回る水準で推移しています。
深川保健所管内は「まだ0.00」― だからこそ、いまが準備のとき
気になるのは深川周辺の状況です。第34週時点の保健所管内別の数字は次のとおりです。
| 保健所管内 | 定点あたり報告数(第34週) |
|---|---|
| 深川 | 0.00 |
| 滝川 | 1.25 |
| 札幌市 | 1.12 |
| 旭川市 | 0.43 |
| 岩見沢 | 3.00 |
| 江別 | 3.43 |
深川保健所管内の報告は、現時点では0.00。まだ流行は始まっていません。しかし、通勤・通学・買い物で行き来のある滝川(1.25)や札幌(1.12)ではすでに流行入りしており、岩見沢・江別ではさらに高い水準です。深川に流行が届くのは時間の問題と考えて、先回りで備えるのが現実的です。
なお、現時点で注意報(10.0)・警報(30.0)の基準に達している保健所はありません。過度に心配する必要はありませんが、「まだ0だから大丈夫」ではなく「0のうちに準備する」のが、感染症対策でいちばん効果の高いタイミングです。
なぜ真夏〜初秋にインフルエンザが流行するのか
インフルエンザは冬に多い感染症ですが、冬にしか起こらない感染症ではありません。近年、夏から秋にかけての流行が各地で報告されており、次のような要因が指摘されています。
- ・人の移動と接触の増加:夏休み・お盆の帰省や旅行、イベントなどで人と人の接触機会が増えます
- ・冷房による室内環境:冷房中は窓を閉め切りがちで換気が不足し、空気が乾燥して喉や鼻の防御機能が落ちます
- ・集団免疫の低下:流行が少なかった期間が続くと、社会全体としてウイルスへの免疫が弱まり、流行が起こりやすくなります
- ・南半球からの持ち込み:日本の夏は南半球の冬にあたり、渡航を通じてウイルスが持ち込まれることがあります
いちばん怖いのは、「夏だからインフルエンザではないだろう」という思い込みで受診が遅れることです。抗インフルエンザ薬は発症から48時間以内の開始が効果的とされているため、季節を問わず「急な発熱+関節痛・強いだるさ」が出たら早めにご相談ください。
いま深川市でやっておきたい3つの備え
1. ワクチンの計画を立てる ― 効果が出るまで約2週間
インフルエンザワクチンは、接種してから抗体ができるまでに約2週間かかります。「流行が始まってから打つ」のでは間に合わないことがあるため、流行が本格化する前の接種が基本です。
当院では例年10月中旬からインフルエンザワクチンの接種を開始しています。今年度の開始日・料金は決まり次第、当院のお知らせでご案内します。65歳以上の方は深川市・妹背牛町・秩父別町・北竜町・沼田町・雨竜町の助成対象です。接種の流れや助成の詳細は、コラム「インフルエンザ予防接種、いつ受けるのがベスト?」をご覧ください。
ご注意:今シーズンのように流行が早い年は、「ワクチンを待つ間に流行が来る」可能性があります。ワクチンだけに頼らず、下記2・3の対策を今日から始めてください。
2. 基本の感染対策を、今日から戻す
- ・手洗い:帰宅時・食事前の石けん手洗い。アルコール消毒も有効です
- ・咳エチケット:咳・くしゃみが出るときはマスクを着用しましょう
- ・換気:冷房中でも1〜2時間に1回、数分の換気を。北海道の残暑でも室内の空気を入れ替えることが大切です
- ・体調管理:睡眠と食事を整え、体調が悪い日は無理をしないことが最大の防御です
3. 重症化リスクの高い方は、特に早めの相談を
次のような方は、インフルエンザにかかると肺炎などを合併して重症化しやすいことが知られています。ご自身やご家族に当てはまる場合は、早めに対策と受診の相談をしてください。
- ・65歳以上の高齢の方
- ・糖尿病・心臓病・呼吸器の病気(ぜんそく・COPDなど)・腎臓病のある方
- ・免疫を抑える薬を使用している方(関節リウマチや膠原病の治療中の方を含みます)
- ・妊娠中の方、乳幼児
当院では内科・内分泌内科・リウマチ科で、持病の管理とあわせた感染症のご相談をお受けしています。
こんな症状のときは受診を ― 当院の発熱外来
インフルエンザは、風邪と比べて急激に症状が出るのが特徴です。
- ・38℃以上の急な発熱
- ・関節痛・筋肉痛・強いだるさ(全身症状が先に出る)
- ・頭痛、悪寒
- ・遅れて出てくる、のどの痛み・咳・鼻水
当院では発熱外来を設けています。発熱や強いだるさがある場合は、他の患者さんとの接触を避けてご案内しますので、来院前に必ずお電話(0164-23-5511)でご連絡ください。受診の時間帯や入口をご案内します。詳しくは診療案内をご覧ください。
また、当院は院内薬局を備えており、診察後にお薬をその場でお渡しできます。体調のつらい日に薬局へ移動する負担がないことは、発熱時の受診で大きなメリットです。
よくあるご質問(FAQ)
Q. 夏でもインフルエンザの検査はできますか?
はい、季節を問わず検査は可能です。ただし発症直後は検査が陰性になることがあるため、発熱からの経過時間によっては、症状や周囲の流行状況をあわせて判断します。受診の際は「いつから、どんな症状が出たか」をお伝えください。
Q. 今シーズンのワクチンはもう打てますか?
今年度のワクチンは、例年10月中旬からの接種開始を予定しています。開始日が決まり次第、当院のお知らせでご案内します。それまでの間は、手洗い・咳エチケット・換気といった基本対策で乗り切りましょう。
Q. インフルエンザにかかったら、いつまで休めばよいですか?
学校保健安全法では、児童・生徒は「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」が出席停止の期間とされています。お勤めの方について法律上の一律の決まりはありませんが、この基準が目安になります。職場の規定もご確認ください。
Q. 子どもの異常行動が心配です
インフルエンザにかかった小児・未成年では、抗インフルエンザ薬を使用したかどうかにかかわらず、突然走り出す・飛び降りようとするなどの異常行動が報告されています。少なくとも発熱から2日間は、お子さまが一人にならないよう配慮し、玄関や窓の施錠などの安全対策をお願いします。
Q. 新型コロナとの見分けはつきますか?
症状だけで確実に見分けることは困難です。当院では必要に応じて検査を行い、結果に応じた治療をご案内します。どちらであっても、早めの受診と周囲への感染対策が大切です。
「まだ流行していない今」が、いちばん効果的なタイミングです
北海道はすでに過去10年で最も早い流行入りとなりました。深川保健所管内の報告数は現時点で0.00ですが、隣接する滝川や札幌ではすでに流行が始まっています。流行が届く前に備えを済ませておくことが、ご自身とご家族、そして地域を守る最短の道です。
当院は、35年以上にわたり深川地区のプライマリケアを担ってきた内科クリニックです。発熱時の診療から、持病をお持ちの方の重症化予防、ワクチン接種まで、地域のかかりつけ医としてサポートしてまいります。気になる症状やご不安があれば、お気軽にご相談ください。
| 医療機関名 | 深川内科クリニック |
|---|---|
| 所在地 | 〒074-0005 北海道深川市五条2番14号 |
| 電話番号 | 0164-23-5511(発熱がある場合は必ず事前にお電話ください) |
| 診療時間 | 午前 8:30〜12:00(最終受付11:45)/午後 13:30〜17:00(最終受付16:45) ※木曜午前は最終受付11:00 |
| 休診日 | 木曜午後・土曜午後・日曜・祝日 |
参考:北海道感染症情報センター「インフルエンザ 定点あたり報告数(2026年第34週)」、北海道新聞「インフルエンザ、北海道内で流行入り 過去10年で最も早く」(2026年8月27日)、厚生労働省「インフルエンザQ&A」「抗インフルエンザ薬と異常行動について」、学校保健安全法施行規則。流行状況は日々変化します。最新の情報は北海道感染症情報センター等の発表をご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。